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ネイチャー生活倶楽部

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活動家のご紹介

愛媛県南宇和郡愛南町町議員 金繁典子様

愛南町初の女性町議誕生
多くの女性の声を活かして
幸福度NO.1の愛南町へ

愛媛県南宇和郡愛南町町議員
金繁 典子氏

愛南町長議員 金繁様より皆さまへのメッセージです

愛媛県最南端の町“愛南町”。そこでたった一人の女性町議として活躍する
金繁 典子さん。高校卒業後34年間地元を離れながらも帰郷して二年後には
愛南町初の女性議員としてトップ当選。前職で世界規模の環境問題に取り組む
国際環境NGO「グリーンピース・ジャパン」の職員として国際的に活動した経験を活かし、
愛南町の発展と環境問題、女性活躍社会に取り組んでいます。

金繁 典子
愛媛県南宇和郡愛南町町議員

1963年愛南町生まれ。立命館大学法学部卒業。アメリカのペンシルベニア大学語学留学。関西の新聞社の記者などを務め、2001年に国際NGO『グリーンピース・ジャパン(東京都新宿区)』に就職。世界を駆け回り環境問題の解決に取り組む。
2015年愛南町に帰郷し2017年に愛南町町議会議員にトップ当選。以後、持続可能な町の発展と住民の豊かな暮らしの実現に向けて活動中。

土と水があればなんとかなる!
都会の生活を経て気づいた大切にしたい暮らし

自然豊かな愛南町の風景

 金繁さんが生まれ育った愛媛県南宇和郡愛南町は黒潮が海流する太平洋や『豊後水道』が位置する「足摺宇和海国立公園」に面し、山と海に囲まれた温暖で自然豊かな町です。人口は約2万2千人。海や山の幸に恵まれ県内では食糧自給率がトップという羨ましい町です。大学進学を機に愛南町を離れ、お母さまの介護をきっかけに34年ぶりに故郷に戻ってきた金繁さん。「東京では環境問題に取り組むNGOで働きながら、都会のコンクリートに囲まれたマンション生活。特に3.11以降、都会の暮らしはお金というツールがなければ何も手に入らない、生きていけない、それを痛感するようになりました。一方、愛南町では目の前に川や畑が広がり、土や水さえあれば何とかなるという、生きていくうえで大切なものを成長の過程で教えてもらいました。今こうして地元に帰ると自然に囲まれ近所のおじいさんやおばあさんたちの温かなコミュニティがあって、忘れていた“大切にしたい暮らし”というものを思い起こさせてくれています」。

町議会で公共施設の
維持費を指摘する金繁さん

 そんな地元で月日を重ねるうちに、次第に住民の声と町政が乖離していることにもどかしさを感じるようになった金繁さん。女性が一人も議員になっていないということは、女性の声が届きにくいということ。議会に多様性がなければ多様な住民の声が町政に反映されにくいのは当然のこと。そこで住民の声と町政を結びつけたいと、町議に立候補をしたそうです。34年もの間、地元を離れていた金繁さんにとっては無謀と思えるほどの挑戦でした。しかし、その結果はトップ当選!愛南町初の女性町議の誕生となったのです。

女性の声が社会を変える
もっと政治に目を向けて声を届けましょう

2010年、北極で環境調査に同行

 目指すのは「愛南町の一人ひとりが生きいきと暮らせるまちづくり」。NGO時代に仕事で世界各地を見てきたことで、故郷の海と山里の恵みの豊かさや人々の温かさなど、その素晴らしさに気づき、まちづくりにかかわりながら生きていきたいと思うようになったと言います。一人ひとりが生きいきと暮らせるまちづくりのためには、女性の声がとても大切です。子育てや介護などにかかわる多くが女性であり、その日々の暮らしの困り事について解決していくのが政治です。国内外を飛び回り、環境問題はもちろん女性がもっといろいろなことに参加できる社会、ジェンダー(男女の社会的性差)平等の実現が持続可能なまちづくり、一人ひとりが生きいきと暮らせるまちづくりにとても重要だと考えるようになりました。

 「欧州、とくに北欧諸国は環境問題や福祉、ジェンダー平等について日本より格段に進んでいる国々です。中でもスウェーデンは国会の43.6%が女性議員で(2018年 http://archive.ipu.org/wmn-e/classif.htma )」、しかも出生率は高く福祉の充実も目覚ましいものがあります。他方、日本においては衆議院の女性議員は10.1%(2017年10月)。これは193カ国中で157位。これでは女性の声が十分に届いているとは言えません。かつてスウェーデンの当時の政権党の女性組織の副代表にインタビューしたときに、『男女の思考と行動には差異がある。全ての人がそうというわけではないが傾向として、男性は①競争を好む②リスクをとりたがる③縦社会を作る(女性は横の広がりを作る)④短期的な利益を求める(女性は将来を見据え長期的な視点から利益を考える)という傾向にある。だからこそ意思決定の場での男女の構成比、いわゆるジェンダーバランスが重要だ』というのです。世界銀行のレポートでもすでに1999年に「より多くの女性が政治に参加すれば、より誠実な政府へと導くことができ、政治の崩壊の危険が少なくなる」と書かれています。

ロビイスト、ジャーナリスト、市民、
NGOらが集い政治について語り合う
“Almedaren”が開催されるスウェーデンの
ゴッドランド島にて。

ジェンダーバランスに貢献した歴代の
さまざまな政党の女性議員について説明をする
環境緑の党 グンボ・エリクソンさん。
スウェーデン国会議事堂内にて

 これはどちらが優れているというのではなく、バランスが必要だということです。日本社会において、脱原発、福祉など先進国で後れをとっているのは、ジェンダーバランスがとれていないことも一因ではないでしょうか。スウェーデンでは、育休中に給与の8割が支払われるなど子育て制度の充実、小学校から大学院まで教育の無償、4週間の連続有給休暇の保証など、女性も男性も子育てしながら働くための環境、平等に教育が受けられる機会の保証、そして仕事と私生活のバランスのとれる社会を構築しています。その結果、スウェーデンは世界の中でも毎年、幸福度ランキングで上位に入っているのだと思います。
 日本は先進国の中では最下位レベルの54位。政治に女性の声が届くようになれば、女性にとってもそして男性にとっても暮らしやすい社会になり多くの国民が幸せを実感できる国になるのではないでしょうか。“女性が動けば変わる”と思うのです」。

 金繁さんが町議に就任して1年。多くの疑問と改善を問いかける女性議員の出現で、愛南町の議会に変化の芽が生まれてきていることは容易に想像できます。女性議員がもっと増えて国会でも地方議会でもスウェーデンのようにほぼ半数になれば、暮らしやすいまちへと変わるはず。私たちもできることから何かを始めてみたいですね。

北欧最大のセクシャルマイノリティーの祭典、
ストックホルム・プライド。市の中心部を約5万人がパレード、
数十万の市民が街頭から声援を送る。